Dalarna
スウェーデン滞在中のごはんは朝から充実していました。
ヨーグルトを多くとれるので、おなかの調子が良くて、、、また次の食事もおいしくいただけてしまうと言う循環に。。。
泊まっていたホテルのちょっとしたスペース。
もっとゆっくり来れば良かった。。。
小野さんに案内していただき、クロスカントリースキーで有名なモーラへ。
同じダーラナ地方の別の都市。
すっかりその美しさに魅了されています。
水と空気がとにかくきれいでした。
スウェーデンは、日本と同じく水道水がそのまま飲める世界でも数少ない国のひとつ。
ただし、硬水なので日本人はあまり飲み過ぎないほうが良いかもしれません。。。
ちなみに500mlのペットボトルのお水はだいたいどこでも20krくらい。
日本円だと300円くらい、、、と物価は全般的に税金の影響でお高いのですが、その税金の使い道は教育や医療、とはっきりわかっているので生活するには大変良い環境かもしれません。
ストックホルムでは医療の現場を拝見させていただきましたが、教育面ではスウェーデンでは授業料が年間で数千円、といった学校が多いのだとか。
やる気さえあれば一流の教育が誰にでも受けられるこのシステム、素晴らしいと思いました。
留学先として、スウェーデンを選択するのも良いのではないかと思います。
日本と似ていて、水と木に支えられているスウェーデンですが、教育や医療面の制度は多くのことをスウェーデンから学べるだろうと思います。
そして、このダーラナ地方は古くから多くの芸術家が移り住んだ場所でもあります。
Anders Zornの家がそのまま美術館になっているZorn gardenにも行ってきました。
家の大きさ、お庭の広さにもびっくりなのですが、Zornの絵画だけでなく宝飾品のコレクションにも驚かされました。
お昼は再びLeksands Kulturhus館長のMarieさんと、ランチビュッフェ。
ここのサーモンが絶品でした。。。
帰りの電車の時間が迫っていたので、再会を約束して途中で退席。
Lenaさんや小野さんにお見送りいただいて、ストックホルム行きの電車に無事乗車。
短時間でしたが、濃密な時間を過ごさせていただき、感謝でいっぱいです。
またゆっくり来たいなぁ。。。
ストックホルムに着いて、翌朝の飛行機が早いので空港行きの電車の駅に一番近いホテルを予約していたのですが、、、1階に全てが氷で作られているというアイスバーがあるということで、せっかくなので行ってきました。
入り口で、専用の防寒具と手袋を借りて二重扉の奥へ。
−5℃のバーの中では、通常の飲み物は全て凍ってしまうので、メニューはウォッカなどのアルコール度数の強いもののみ。
これはウォッカを桃のリキュールで割ったカクテル。
今回の展覧会の成功を祝って、ひとり祝杯でした。
Japansk grafik [展示 / Exhibitions]
スウェーデンの朝はゆっくり。
8時くらいに明るくなる。
のんびりした時間が流れてる。
朝ご飯のビュッフェ。
地元の食材が多く使われていて、ニシンの酢漬けとか、木の実のコンフィチュールは特においしい。
たまたま宿泊客が少なかったらしく、贅沢にこの空間を独り占め。
どこで食べようか迷う。。。
ちょっとしたところもかわいらしい。
それに品がいいと思う。
朝ご飯を食べたところで、昨日出迎えていただいたラッセさんと八幡さんにレクサンド市内を案内していただいた。
この木造家屋、釘を一本も使っていないのだとか。
レクサンドは湖に面した街で、ここダーラナ地方は遥か昔にこの地に墜ちた隕石とその破片の跡が湖となって点在している地域。
夏は過ごしやすくスウェーデン中からバケーションに多くの人が訪れ、冬にはクロスカントリースキーなどが盛んだと言う。
そして僕が訪れたのはちょうど紅葉の季節。
いろいろとご案内下さったLasseさんは市議会議長さん。
短い時間の中で、レクサンド市の魅力をたくさん教えてくださった。
展覧会の会場では、今回のコーディネーターのLenaさんとまずごいっしょに。
気さくで話しやすい方。
展覧会オープニングにはスウェーデン国内外から250人以上の方にお集まりいただきました。
大盛況の中、新聞社の取材なども受けさせていただきました。
レクサンド在住の日本人音楽家Okino Fumikoさんとスウェーデンの音楽家の方の演奏のあとで、今回日本から訪れているのが僕だけだったので、少しご挨拶と作品についてのショートレクチャーをさせていただきました。
今回の展示はレクサンドで行われているVagskalという展示の15周年を記念したもの。
「Vagskal」はスウェーデン語で「交差点」を表す言葉で、世界中のいろいろなアーティストが集まる場所、ということで名付けられているとか。
今年はレクサンド市と北海道の当別町が姉妹都市になって25周年ということもあり、日本を取り上げてくださっているようです。
展示は、北斎・広重・国芳・写楽・豊国・歌麿などの浮世絵から、現代の日本作家までという内容になっています。
レクサンド市の良質な浮世絵コレクションにはかなり驚かされました。。。
その浮世絵の名品と同じ空間に並ぶこと、かなり身の引き締まる思いです。。。
今回の出品作。
宴のあと / After the Banquet
2012
和紙、アクリル彩色、円形パネル張り / Acrylic paints on Japanese paper, a circle wood panel
Ø700mm
接吻 / Kiss - Motion Painting
2012
和紙、アクリル彩色、木製パネル張り、DVDに変換 / Acrylic paints on Japanese paper, a wood panel, convert to DVD
625×1000mm
つかむ / Holding - Motion Painting
2012
和紙、アクリル彩色、木製パネル張り、DVDに変換 / Acrylic paints on Japanese paper, a wood panel, convert to DVD
915×685mm
見知らぬ招待状 / Invitation from Stranger
2012
和紙、アクリル彩色、円形パネル張り / Acrylic paints on Japanese paper, a circle wood panel
Ø700mm
二人目 / Second Person
2012
和紙、アクリル彩色、木製パネル張り / Acrylic paints on Japanese paper, a wood panel
625×1000mm
空中散策 / Strolling to the Air
2012
和紙、アクリル彩色、木製パネル張り / Acrylic paints on Japanese paper, a wood panel
915×685mm
オープニング終了後、VagskalのキュレーターでもあるJovica Marcetaさんと。
いつでも黙々と仕事をこなす、職人のような方でした。
今回の僕の出展作6点。
入り口入ってすぐの場所で、この向かいに浮世絵の名品がずらりと並んでいます。
オープニングのあとは、関係者のみなさんでスープランチ。
レクサンド在住の日本の方も多くお越しになり、にぎやかな会合となりました。
その後、レナさんと八幡さんと教会へ。
スウェーデンには「フィーカ」と呼ばれる休憩が午前と午後にあるらしく、お茶とケーキをいただいて休憩。
レナさんと八幡さんにさらにレクサンド市内をご案内いただき、牧場ではアイスをいただいたり。
そして夜には、Leksands Kulturhus館長のMarieさんと、レクサンド在住の小野さんとディナーをごいっしょに。
何だか地元のおいしいものをいただいてばかりで、、、だいぶたくわえが付きそう。。。
Leksand
朝ご飯を食べて、ストックホルムから展覧会の行われるレクサンドへ。
電車で片道約3時間の道のり。
少し早めに中央駅に行ってみると、電光掲示板に予約してある電車の番号の横に何やらスウェーデン語で表示が。。。
読めないし想像もつかないので、駅員さんに聞いてみると運休になったとのこと。。。
がーん。。。
しょうがないので窓口に行ってみると、次の電車はお昼近くで、しかもレクサンドまでは行かないのでBorlangeというところまで行ってそこからバスに乗り換えてくれ、とのこと。。。
振替チケットを出してもらって、レクサンドで待っていただいている方々に遅れてしまう旨を連絡を取って、お昼くらいにようやく乗車。
車窓からはのどかな景色。
バスだったおかげで、電車とはまた違った景色も見られたと思う。
・・・が、バスの終点はレクサンド駅のはずが、急に住宅街の真ん中で停車、そしてエンジン停止。
運転手さんに聞いてみると、駅周辺は工事中のために今日は少し離れたところが終点とのこと。。。
駅まで徒歩かぁ、、、と思って少し歩き始めたところで、お迎えに来ていただいていたラッセさんの車にピックアップしてもらえました。
助かりました。。。
もちろん初対面でしたが、スーツケースをひいた東洋人は他にはいなかったのでわかりやすかったのだろうと思います。。。
ラッセさんには、いろいろご案内していただく予定だったのですが、4時間も遅れてしまったので、、、まずは展覧会場へ。
ほぼ準備完了の状態でした。
ミュージアム併設のカフェで少しコーヒーとパンをごちそうになりまして、ひと休憩。
会場となるLeksands Kulturhusは、上が図書館、下がミュージアムとなっている文化施設。
今回は、レクサンド市のご厚意でHotel Korstappanという、6代前?の国王陛下も泊まったと言う素敵なホテルへ宿泊させていただきました。
ラッセさんとレクサンドに住んで一番長いという日本人の八幡さんとごいっしょに、この地方おいしいディナーをごちそうになりまして、翌日のオープニングに備えました。
Stockholm
深夜に羽田を出て、早朝にドイツ・フランクフルト空港でトランジット。
ストックホルムへ向かう機内で、日の出を迎えました。
ストックホルム中央駅。
とりあえず1DAYパスを買って、市内へ。
ホテルに着いたのがまだ午前中だったのですが、ご厚意でアーリーチェックインOKの上、改修したばかりの新しいお部屋へと通していただきました。
とりあえず荷物を置いて市内見物へ。
ストックホルムのラグジュアリーなデパート・NK(エンコー)。
ウィンドーディスプレイも含めて、とても素敵な場所でした。
そしてスウェーデンはちょうど紅葉の季節。
街が彩られて美しかったです。
旧市街・Gamla Stanの街並。
どこを歩いていてもまるで映画のワンシーンみたい。
名前はわかりませんが、いろんなところで花が街を彩っていました。
今回せっかくスウェーデンに来たので、お願いをしてAstrid Lindgren Children's Hospitalを訪問して、プレイスペシャリストであるKristina Silfveniusさんに院内でのアートを用いたプレイセラピーの様子をご紹介いただきました。
こちらの病院では18歳までの子供が、入院・通院をして治療を受けることの不安を軽減して、治療への意欲を高めるためにプレイセラピーが用いられています。
院内には至る所にペインティングやオブジェが配置されているのですが、どれも大人の視線の高さだけでなく子供の視線も含めて様々な視点が用意されており、診察に来た患者さんの家族みなさんにとって楽しい会話が生まれやすいような構成になっていました。
こちらが病院名にもなっている作家のアストラッド・リンドグレンさん。
日本でも「長くつ下のピッピ」などの著作でおなじみ。
院内には壁画だけでなく、天井画も。
これは入院中の子供が一番見ることの多い天井にも、絵画があることで無機質な空間を変化させる試み。
バルーンのゴンドラ部分はちょうどスプリンクラーの吹き出し口になっています。
図書館には世界各国の児童図書が揃っており、もちろん日本のものも。
ちなみにスウェーデン語では「本」を表す言葉も、「森」を表す言葉もどちらも「ボック」と言うのだそうで、こちらの図書館は全体が森のようなデザインになっていました。
そしてこちらのプレイセラピーを象徴するようなオブジェ。
本物の救急車が半分に切られて壁に設置されています。
もちろん親子で乗り込んで遊んでOK。
これは、救急車で搬送されてきた子供たちが抱いてしまう、救急車そのものへの恐怖心を遊びを通して少しでも緩和するためのもの。
他にも注射への恐怖を取り除くプログラムや、治療を受ける子供だけでなく家族を対象にしたメディテーションルームなど、病院や病気に対する不安をアートを用いた遊びの効果で軽減するためのプログラムや施設がたくさん。
細かいところまで配慮された院内は、やはりこの分野での世界のトップランナーであることを感じさせてくれます。
庭にある砂場も通常のものだけでなく、こうして車椅子の子供たちも遊びやすい工夫がされています。
治療への不安や恐怖を取り除くために、アートが社会に役立っている事例を見させていただき、僕自身もこれからの活動への意欲がより高まった訪問でした。
スウェーデンの夕暮れは日本よりも早く、市内中心に戻った時にはもう辺りは暗くなっておりました。
ストックホルムの夜景。
再び旧市街・Gamla Stanへ。
観光地ではあるのですが、それぞれの路地は落ち着いた雰囲気。
雨上がりの石畳もとても綺麗。
アストラッド・リンドグレン子供病院のクリスティーナさんに教えてもらった、地元の方向けの繁華街。
街の灯りがとてもやさしい感じがします。
そして、ストックホルムは街が美術館のようだと言われますが、地下鉄の駅もそれぞれ壁画や工夫されたデザインになっていて移動も楽しいです。
スウェーデンではほとんど英語の表記がなく、スウェーデン語の表記だけなのでメニューを見てもさっぱり想像がつかないのですが、、、幸いなことに誰に話しかけてもわかりやすい英語を話していただけるので、とりあえずわからなかったら聞いてみれば大丈夫、という安心感があります。
で、晩ごはんで頼んでみたスペシャルトースト。
かなりのボリュームでした。
第22回 さわらび会展。
朝日カルチャーセンター横浜・月曜クラスのみなさんの展覧会「さわらび会」の搬入と設置でした。
新しいメンバーも加入されて、より充実した会になってきていると思います。
翌日からの展覧会の成功をお祈りしてみなさんと祝杯をあげてから、深夜に羽田へ。
展覧会オープニングのためにスウェーデン行きです。