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水性木版。 [版画 / Prints]

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個展「都市拾遺物語」に出品している水性木版は、浮世絵から続く木版画の伝統を生かしながらも、現代だからこそ出来る技術を使って仕上げたものです。
今回、EDITION WORKSのみなさんに多大なる技術的なサポートをしていただけたおかげで、僕はやりたい表現をめいっぱい試させていただきました。

サイズはポピュラーな浮世絵と同じ"堅大版"に合わせました。彫りも当時の彫師は切り出しとさらいの2種類の刀だけを使っていたのに倣っての彫り方です。
何枚刷っても同じにじみやぼかしが出来るよう、版に特殊な加工をしたり、金や銀、蛍光色と言った浮世絵の時代にはなかった、もしくは使われなかった顔料を用いての刷りとなっています。金や銀が浮いてしまい、綺麗に定着しなかったのを刷りの圧の掛け方や絵の具の調合、さらに水加減をすることで安定した輝きを放つようになりました。また、金や銀の上に乗せた色がしっかり着ききらずに眠たい色になってしまっていたのを、版を重ねることで冴えた発色を得ることができました。
それぞれ版数で言えば6〜7版ですが、手数はかなりかかっている作品になっています。

是非会場でご覧いただければ幸いですが、遠方でなかなかご都合のつかない方、EDITION WORKSさんのサイトでもご紹介いただいています。
ニュースのページには会場の様子なども載っていますので、参考にしていただけるとありがたいです。


EDITION WORKS / 佐原和人 作品ページ 「都市拾遺物語」
http://www.editionworks.jp/EW%20STATE-2/contents/works/sahara.html
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